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2025/02/02

電波受験記


※こちらで登場する資格についてはこちらをご参照ください⇒https://www.nichimu.or.jp/denpa/field/index.html

 

私が仕事の資格について意識したのは、電気通信事業者の技術系の職場に就いた1997年にさかのぼります。

電波の発射に関わる現場だったので、自衛隊や警察、TV局から来られた第一級陸上無線技術士資格(一陸技)所有のかたが多数おりました。

この資格は業界最高峰の難易度を誇り、門外漢の私が過去問を見た時は取り付く島もない難解さ。

 

まずは無線従事者として必要十分なレベルの第一級陸上特殊無線技士(一陸特)にチャレンジすることにしました。

この資格は技術と法規の異なるジャンルに同時に合格する点が要ですが、暗記でかなり対応できる内容です。

通勤と休憩時間に勉強し、3回目にして合格することができました。

 

無線従事者の資格は、この一陸特の上位である一陸技と二陸技になるといっきに難易度が上がります。

職場の先輩からは二陸技を挟まずに一陸技を狙えという意見が多かったのですが、それは難無く取得されたゆえだと思います。

事実、大学などで無線工学を学んだ経験があるかたは一発合格するケースも多いです。

私は何度かトライした結果、自分には無理だと諦めましたが、業界に永く身を置く肚を決めるに至り、この資格を生きているうちに獲ることにしました。

 

一陸技は技術系3科目と法規の計4科目に合格する必要があり、1科目の合格は3年有効です。

試験は年2回、1月と7月なので、受験期間は年末年始や夏の行事を横目に書籍に向き合う日々。

電波受験界という受験対策雑誌と問題集を携え、晴海にある無線協会本部に試験のため何度も通いました。

私はどちらかというと文系なうえ、勤務先が変わってから現場が多くなってしまい、結局立志してから資格取得まで、約8年かかってしまいました。

 

諦めなければ目標は叶うという言葉がありますが、成就は己の執念次第だと思います。

あれだけ欲したライセンスも、手に入ってしまうと眼鏡のように身につけていることさえ無自覚な存在になりました。

ただ、享楽に蓋をして情熱を注げる目標があることは、人生において尊いものです。

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